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DDTさんのランボーフィールド観戦記

■ はじめに

私がパッカーズを好きになったのは,1999年か2000年ころだったと思う。NFLで唯一オーナーがいない球団であること,小さな町にフランチャイズを置いていること等ファンになった理由はいろいろあるが,やはり一番大きな理由はファーヴの存在であった。残念ながら,1996年のスーパー制覇に至る道程をパッカーズファンとして過ごすことはできなかったわけであるが,その分,スーパー制覇への渇望感はファン歴の長い皆さんと同じくらいではないかとひそかに思っている。

Packer Zone を知ったのは,2001年頃だった。その頃に自分のパソコンを買ってインターネットに接続できるようになり,「パッカーズ」というキーワードで検索して初めてこのサイトの存在を知るようになったのだった。ほぼ毎日更新されるニュースを貪るように読んだのを今でも鮮明に覚えている。

■ 現地観戦の準備

ここ数年,ファーヴが現役の間にぜひとも現地観戦に行きたいと思ってきたが,ついに今年,仕事の段取りもつき,どうやら行けそうな見通しがついた。しかし,私は英語にはからきし自信がない上,アメリカに行くこと自体初めてという,いわばレッドシャツ。ここはぜひとも上級生に頼らせてもらおうということで,7月ころにPacker Zone の掲示板に,「今年現地観戦に行かれる方がおられれば,ぜひご一緒させてください」というような趣旨の書き込みをした。

ところが,今年は諸事情から,NPBさんとPacker Zoneの常連さんであるジャスティンさんのご両人が不参加ということになってしまった。そのご連絡を頂戴したときは,今年の観戦は無理かとしょんぼりしてしまったが,NPBさんから私の他に今年観戦を予定している人がおられること,その人たちにも私の存在を連絡していただいていることなどを教えてもらい,Packer Zone準公式ツアー隊が結成されることになった。

参加者の確定、ツアーの日程や観戦カードの検討、ゲーム観戦以外の現地での予定の検討等々、実際に現地観戦に行くまでにはやることがたくさんある。これらは全て、NPBさんが設置してくれた現地観戦メーリングリストを利用して行った。

今回の現地観戦は,当初は2007年10月7日のベアーズ戦を本命に調整していた。結局,その日程はお流れになり,12月のレイダーズ戦を観戦することになるのだが,当初の予定通りベアーズ戦に行っていればパッカーズの惨敗を見ることになっていたわけで,何がどう幸いするか分からないものである。

紆余曲折を経て,観戦カードと参加者が確定したのが11月ころだった。参加者は,すーさん,ちぃさん,sophiaさん,私の4人となった。年齢は,すーさんが50歳代,ちぃさんとsophiaさんが40歳代,私が30歳代である。私以外のお3方は既に現地観戦を果たされた経験者で,特にちぃさんは,アメリカ滞在経験をお持ちで英語も堪能であり,今回の観戦ツアーはちぃさんにお世話になりっぱなしであった。ゲームのチケット購入やホテルの予約,レンタカーの手配などは全てちぃさんがしてくださり,私は関空からグリーンベイまでの航空券を買っただけである。ありがたい話だ。

■ 12月8日(土)

いよいよ出発である。12月8日午後に関空発のノースウエストに乗り込んで,デトロイトに到着したのが12月8日の午前。入国審査で,「何しにきた?」との問いに「フットボール観戦」とたどたどしい英語で答えるが,特に反応もなく淡々と処理されてしまった。規制が厳しくなった影響で長蛇の列ができていたので,それらをさばくのに必死だったのかもしれないが,ちょっぴり残念である。

デトロイト空港にて,東京から到着するちぃさんとsophiaさんを待つことに。待ち合わせ場所に向かう間,こんな広いところ(空港の中をモノレールが走っている)でしかも初対面の人と合流できるんかいなという心細い気持ちでいたのだが,グリーン&ゴールドのウインドブレーカーに身を包んだちぃさんはすごく目立っていて,おかげで容易く合流することができた。

グリーンベイ行きのフライトまでかなり時間があったので,空港内のバーで一杯やりましょうということになった。初対面の挨拶もそこそこに,パッカーズ談義に盛り上がる3人。私はからきし下戸で飲んでいるものはコーラなのだが,お二人が語る現地観戦の体験談を聞いているうちに,なんだか夢を見ているような陶然とした気分になっていた。

時間になったので飛行機に乗り込むことにしたが,その前に重要な買い物をしなければならない。我々が日本を出発する数日前に,ファーヴがスポーツ・イラストレイテッド誌のスポーツマン・オブ・ジ・イヤーを受賞したというニュースが飛び込んできており,このタイミングならきっと現地でスポイラ誌を購入できるに違いないと踏んでいたのであった。果たして,空港の書店にはスポイラ誌が平積みになって置いてあり,無事購入できた。

グリーンベイ行きの飛行機に乗る人は,パッカーズファンが9割,レイダースファンが1割といったところか。何故かコルツのJ.アダイのジャージを着ている人が1人いたが,彼はグリーンベイに何をしに行くのか。さてはスーパーボウルに備えての偵察か!?などと考えているうちに眠りにつき,起きたらそこは雪国だった。

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グリーンベイ空港 やはりパッカーズのホームであることを強調
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グリーンベイ空港 正面玄関を横方向から眺める

グリーンベイ空港は想像していたよりもずっときれいで大きかった。荷物を回収して,Herzのレンタカーをピックアップしに駐車場へ。車はFordのFocusだ。ちぃさんの運転でホテル Cambria Suites Green Bay へ向かう。ホテルはちぃさんの知人でグリーンベイ在住のBさんがとってくださっており,なんと部屋からランボーフィールドが見えるという絶好のロケーションにあった。部屋も広くてきれいで,聞くところでは9月にオープンしたところだという。みんなでBさんに感謝。

ホテルに荷物をおろし,少し遅く到着するすーさんを空港に迎えに行った。そこで事件が。なんとすーさんの荷物が出てこない。どうやら航空会社が紛失したらしい。すーさんは明日のゲームに着る防寒着等一式をスーツケースに入れており(当たり前だ),このままではどうにもならないということで,24時間営業のスーパーマーケットへ行くことに。そこでどうにか形だけは整ったが,すーさんの無念な気持ちは皆が感じていた。結局すーさんのスーツケースはゲームが終わった後にホテルに届いたのだが,その中にあった去年購入したというスタジャンやジャージ,キャップは活躍の場を得ることができなかったわけで,すーさんはとても残念だったろうと思う。

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オープンまもない Cambria Suites Green Bay ランボーフィールドの外観を意識しているらしい
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ホテルからランボーフィールドの夕景を眺める
(左のグレー屋根は屋内練習場ドン・ハトソン・センター、手前はファーヴのステーキハウス駐車場)
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updated : 2008/01/30