2001年9月29日

Star-Spangled Banner

「疲れた人たちにつかの間の楽しみを与えることが出来て、"healing process"に役立てば」という趣旨の発言が選手をはじめ関係者に多い。さすがにアメリカは精神分析が盛んな国だと思う。そして迎えたシーズン再開の日。全米のスタジアムに大小の星条旗があふれ、国歌が終わる度に必ずと言っていいほど「U・S・A! U・S・A!」という大合唱が起こる。

◆Redskins 0 - 37 Green bay◆
全てがうまくいって何もけなすところがない。それにしても完封には驚いた。ライオンズに続きまたもやオフェンスが大スランプのチーム相手というのが大きいのだろうけれど、エド・ドナテルDCの手腕が冴え渡っている、と評価が高いようだ。

健康なCBマッケンジーや急成長のSシャーパーら安定したDB陣が相手レシーバーをしっかりカバーできているのが大きい。DLがサックを量産している(リーグ最多)が、パスカバレッジが良いからプレッシャーをかける時間がある、ということだと思う。ニッケルやダイムパッケージで出てくるCBマクブライドやSエドワーズは、昨年マッケンジーが欠場している時に代役出場して(ミスも多かったが)貴重な経験を積んでいる。特に3rdダウンでのサックが多いのは、彼ら5番手6番手DBが良いプレーをしている証拠ではないだろうか。

それにしてもスキンズは1stダウンが取れない。S・デイヴィスのランはまずまず出ているのだから、QBジョージを信用しないならもう少しランにこだわったら良かったのにと思う。ジョージは試合後に解雇されてしまったが、代わりがバンクスなら大して変わり映えはしない。ショッテンハイマーHCはもう来年のことを考えているのかもしれないが、初めからQB選択を誤っていたと思う。

開幕戦ほどコントロールは完璧ではなかったが、ファーヴは相変わらず好調で頼もしい。無茶投げしてインターセプトを喰らったプレー以外では判断ミスもほとんどなかった。APの記事では"Healthy, happy, older and wiser."とファーヴを評していたが、全くその通り。

A・グリーン。ラン・パスあわせて31回キャリーして一度もファンブルしなかったのは開幕戦と比べて大きな前進。パスキャッチミスが2回あって「またか」と思わされたが、後半は一つも落とさなかったはずだ。最後のドライブではRBロンデル・ミーリーが何度かボールキャリーをして、なかなか良かった。まだパスキャッチを見ていないけれど、「割と上手い」という評価だったと思うので、腰痛のレヴェンズは1試合ぐらい休ませても良いように思えてくる。

WR陣ではフリーマンが復調の気配。パントリターンも機嫌良くこなしていたし、このくらい集中力の高いプレーを毎試合続けてくれれば(プロボウルの一歩手前ぐらいだが)NO.1レシーバーとして十分頼りになる。若いTE陣はこの日もキャッチ数は少ないものの質の高いプレーをしていた。フランクスのブロッキングも昨年とは精度が段違い。フランクスよりスピードとキャッチ力のある2番手マーティンは前途洋洋だがケガだけが心配だ。

オフェンスラインも良かった。インサイドの3人のランブロックは昨年(ヴァーバ、ウィンタース、リヴェラ)よりも速くて巧い。本当の試練は再来週からのタンパ、ボルティモア戦。


昨年の12月は4連勝でシーズンを終え、昨オフの補強は多くの選手を引き留めることに重点を置いて、実際(安く)引き留めることに成功した。「12月の4連勝は本物だ。このコーチ陣とこのメンバーで、(ケガ人さえ少なければ)来季は勝てる」という確信があったからこその戦略だったと思う。今のところそれはかなり成功している。

ほとんどのコーチングスタッフが留任で大きな戦術の変更がなく、キャンプでは新しいスキームに習熟する必要はなく、コンディショニングを重視することが出来た。特にディフェンスの選手たちが見せている集中力の高さは、「選手やコーチの移動の多い現代のNFLではcontinuity(連続性)が大きな武器になる」という証明になっていると思う。

◆ ◆ ◆

◆OAK 15 - 18 MIA◆
期待通りの接戦は終了直前にQBフィードラーがスクランブルからエンドゾーンにダイブして劇的な逆転タッチダウン。レイダーズは後半、さっぱり1stダウンが取れずに逆転負けを喫した。ドルフィンズのパスカバーが余程良かったのだろうか、WRには全く投げられずRBやTEへのショートパスが読まれてハードヒットを喰らっていた。5点リードして残り2分半、あと一回1stダウンを取れれば楽に逃げ切れたはずなのにわかりきったラン・ラン・パスインコンプリート。無難な選択の積み重ねが無難な結果に結びつくとは限らない、という証明のような典型的な逆転負けのパターンだった。レイダーズはCのロビンスがヒザを壊してシーズンエンド。これもものすごく痛い。

昨年終盤はケガのためにヘナヘナのパスしか投げられずに評価を下げていたフィードラーだが、良くやっていると思う。やはりQBは数字よりも試合に勝つのが仕事。逆に、JACに敗れたTENのオドネル(マクネアの代役)はロングゲインが必要な場面でも、無意味なショートパスを通してパス成功率を上げることに腐心しているように見えた。

◆MIN 10 - 17 CHI◆
どうしてこんなことになってしまったのか、あのミネソタのオフェンスが全くバラバラだ。先週書いたとおりやはり昨年のカルペッパーは過大評価だったということになりそうだ。ステューシーの移籍やストリンガーの死亡事故でラインが弱体化したためか、ポケットの中で落ち着いてレシーバーを探すことが出来ていない。WRがフリーになっていても近くのRBやTEに投げてしまったり、持ちすぎてサックされたり。走る能力は相変わらずだが、それだけなら大して怖くはない。

昨年ならRBロバート・スミスがいつでもランで1stダウンをとってくれたのだが、ルーキーRBではそこまで望むのは酷だ。クリス・カーターはぶち切れて1試合中怒鳴り散らしてばかりいたし、モスはやる気を失って淡々と流している感じ。その後、クリス・カーターはチームメイトやヘッドコーチに謝罪したというが、次週のTB戦までにチームを立て直せるかどうか。カルペッパーはまだまだ未熟で、これから大事に育てていかなければならないというのに、カーターやモスがこれでは・・・。

投稿者 nagoyapackerbacker : 00:00