「美しく引退してほしい」と願うファンの気持ちとは逆に、むしろ超一流の選手になればなるほど、現役へのこだわりは強いのではないか。凄まじい闘争心を持つ彼らにとって、現役を続けるのはやり残したことがあるからではない。
厳しいサラリーキャップのおかげで勢力の均衡が保たれているNFLだが、チームの顔でもあるベテランが解雇されるばかりでは寂しい。中心選手を「新フランチャイズプレーヤー」に指名して、その分をキャップから除外するような例外条項は作れないものか。
大学を出たもののドラフト指名されず、しかしNFLを諦めきれない選手たちは、他のリーグでプレーしながら次のチャンスを待っている。それら底辺にうごめくたくさんの選手たちの執念の総和が、NFL独特の激しさや凄みを作り出しているのかもしれない。
NFLでは、いくら優秀なコーチであっても手持ちの中心選手に合わせたチーム作りをしていくしかない。「過去にあのチームを作ったから今度もこういうチームを作るはず」と予想するのは馬鹿ている。