2013年 4月

4月 1日

ロングTDは1点アップへ

「40yds以上のタッチダウンは1点増しで7点(+PAT)」とする改正案がNFL競技委員会でまとまり、来月のオーナー会議で可決されれば今季から採用される見通しとなった。適用されるのはオフェンスのみで、ディフェンスやスペシャルチームによるタッチダウンは6点のまま変わらない。パスもランも1点増は同じだが、華々しいパス攻撃を増やすための改正であるのははっきりしている。

新ルールが可決された場合、その影響は非常に大きい。昨季NFL全体で40yds以上のパスTDは261回あり、1チームあたり8.16回(1試合あたり両軍合わせて1.02回)。いっぽう40yds以上のラッシングTDはNFL全体で74回と、パスの3分の1に満たない。この改正はパスオフェンス偏重をさらに加速させるものだとして、伝統を守る立場から反対の声がはやくも挙がっている。

戦術面では、ディープを攻めるパスオフェンス、攻めさせないパスディフェンスがより重要となり、QBロジャース(ロングパス精度は2年連続トップ)を擁するパッカーズにとって有利になるのはたしかだ。また多人数ブリッツによるアグレッシブなディフェンスができにくくなるため、QB保護の流れが自然と強化されることになるだろう。人事面では、強肩QBやスピードに優れたディープスレット、ディフェンスではコーナーバックやフリーセーフティの重要性がより高まるはず。

そうした変化もさることながら、ワン・スコアリングが最大9得点に増えることの方がフットボールゲームにとって大きな変化かもしれない。これまでは8点差までがワン・スコアリングゲームだったが、新ルールでは9点差あってもセーフティリードではなくなり、試合終盤の采配に微妙な影響を与えるだろう。9点差を追うチームが敵陣40ydsの手前でいったん止めてロング狙いをしたり、35yds地点から故意の反則で40yds地点に戻す、といった戦術も考えられる。また、8点差を追うチームは、ロングTD+PAT1点という選択肢が新たにできる。

なお今回の改正は、以前のインスタントリプレーと同じように暫定的な採用に留まることになっており、たとえ来月の会議で可決して採用されても、3年後または5年後にふたたび投票を行って正式採用または仮採用続行または廃止を決定する、とのこと。

ハッキングで「ドラフトボード」流出か

パッカーズのカレッジ・スカウト部門がハッキング攻撃を受け、貴重なドラフト・ボードの内容が盗み出された可能性の高いことが球団関係者の話であきらかになった。どのような手口で流出したのか、球団のシステムなのかスタッフ個人が狙われたのかは明らかにされていない。すでにFBIも捜査に乗り出しており、NFL本部も全面的に協力しているという。

「ドラフト・ボード」とは各球団が今年の全ドラフト候補選手をランキングしたリストのこと。長時間にわたるスカウト会議の成果であり、1年間積み重ねてきたスカウティング活動の結晶といっていい。自分たちの指名順がきたら、残っている選手の中でボードの順位がもっとも高い選手を指名するのがオーソドックスな指名法だ。以前は選手名の書かれたマグネット付きプレートをパネルに貼り付け、その部屋を厳重に戸締りすることで管理していたが、それを最近デジタル化したのがアダになったようだ。

ドラフト本番まであと3週間、現在のボードが変動する可能性はあるとはいえ、各大学のプロ・デイがほぼ終了した今から変動する範囲はごく小さいはず。流出したからといって無理にランク付けを変えるわけにもいかず、パッカーズとしては犯人の摘発を願いながら仕事を続けていくしかなさそうだ。セキュリティの見直し・強化は言うまでもない。

もし他のNFL球団がこのハッキング犯罪に関わったことが判明した場合、NFL本部がかつてないほど大きなペナルティを科すことは確実であり、1年分のドラフト指名権をすべて没収することもありうる、とグレッグ・アイエロNFL広報担当副社長は強い口調で語っている。

DEウィルソンが引退、音楽の道へ

DE C.J.ウィルソンがフットボールから引退し、ピアニスト活動に専念することになった。彼は幼いころから本格的なピアノ教育を受け、一族の中にもプロミュージシャンが何人もいるという。まだ25歳と若く、先発右DEの座を手にした今なぜフットボールを辞めるのかという質問には、「音楽への情熱がフットボールへの情熱を上回ってしまった。この状態のまま現役を続けるのは誰に対しても誠実でないと思ったからだ」と答えている。

2年前のスーパーボウル前夜、新人だった彼がホテルのピアノを弾いてチームを1つにまとめたエピソードはよく知られている(記事/ビデオ)。すべての準備を終えた決戦前夜、ミーティングルームの外にあったピアノを見つけた彼がゴスペルやR&Bを弾き始めると、チームメイト数十人がピアノの周りに集まり、一緒に歌い、笑い、ひとときのあいだ対戦相手のことを忘れて高ぶる神経を休めることができた。あの1週間の中でも特別な思い出、と涙ぐんで思い出すアシスタントコーチもいる。

DEジェレル・ウォージーのヒザ前十字靭帯断裂にくわえてウィルソンの引退により、DE陣の層はかなり薄くなった。どうせならFA市場に人材が潤沢なうちに引退を決断してほしかったところだが、もう目ぼしいDEは残っていないのが現実。もともと高かったドラフト上位指名の可能性がさらに高まったのは間違いない。契約が残っている選手は引退しても保有権がそのまま残るので、現役復帰する場合はパッカーズでプレーすることになる。

 

 

 

 

 

 

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